カイロプラクティックと整体の基本的な違い
時々、腰が痛いだとか、肩がこる、体の調子が悪いと言う人を見かけます。
病院に行って診てもらっても、さしたる病気があるわけではありません。
そんな人が受ける治療に「カイロプラクティック」や「整体」があります。
ただ、両者の違いを明確に説明できる人は滅多にいません。
カイロプラクティックとは
カイロプラクティックとは、
東洋医学的な考え方を基に西洋医学的な見地で行う治療法のことです。
東洋医学の考え方の根底にあるのは、
人間の体には自然に治癒させる力が備わっているというものです。
一方、西洋医学は外部からの補助によって病気を治すため、
治療は手術と投薬が主体になります。
カイロプラクティックにおいては、病気というのは神経系の働きが過剰、
または過少になるために起こると考えられており、
従って治療は神経系の働きを正常に戻すことになります。
なお、カイロプラクティックと言うと、
よく骨をポキポキ鳴らして背骨や腰骨の歪みを治すものだと思っている人が少なくありません。
ただ、骨格の矯正は手段であり、目的はあくまでも神経系の機能回復です。
従来、背骨の矯正と見られていたのは、
関節や筋肉の末梢にある神経系の感覚受容器に対して刺激を入れる治療のことです。
神経系に適切な刺激を入れることで、神経系の機能を正常な状態に戻す効果が得られます。
整体とは
整体はかなり広義な意味を持っており、定義が曖昧になっています。
日本武術を発祥とする整体から、東洋医学をベースにした整体、
電気療法を用いる整体、中国式気功による整体など、数多くの種類があります。
従って、整体院ごとに独自の考え方に基づいて治療が行われています。
つまり、整体とは体に対して行われる施術の総称と言えます。
ただ、一般的に行われている整体は、
骨格の歪みやズレを手技によって元の位置に戻したり、
調整したりすることで体の不具合を治します。
カイロプラクティックと整体の違い
カイロプラクティックも整体も、体が本来持つ自然治癒力の回復によって、
体の不調を改善させることを目的にしている点は同じです。
西洋医学の明確な理論を基に、背骨や骨盤の歪みを矯正することで
神経系の機能を整えていくのがカイロプラクティックです。
一方、東洋医学を基に、背骨や骨盤などの骨格を矯正することで、体全体の健康を図るのが整体です。
まとめ
カイロプラクティックと整体は治療法自体に大きな違いが無いため、区別がつけづらくなっています。
ただ、カイロプラクティックは東洋医学と西洋医学を合体させ、神経系の働きを改善します。
整体は背骨や骨盤の歪みやズレを修正することで、体全体の不調を治します。